スイ「今日の出来事は……っと。え? 何を書いているのかって? 日記だよ、日記。まぁ、これから長い月日を生きてくからさ、記憶のあるうちに書いておこうと思って。他にも、僕とグレミオの……えっと──ラブラブ日記、とか……? 書いちゃったりとかして…………っっ。あ、今のなしっ! 今のなしだからねっ!! 聞かなかったことにしてよっ!? 聞いてる、百合華さんっ!? もし今のグレミオにしゃべったら、絶交だからねっ!」
グレミオ「っていうか、聞こえてたりするんですよね、これが。ふふふ、坊ちゃんったら可愛いんですから、ほんと! え? 昨日? 昨日のラブラブですか? それはですねぇ、秘密、です。だって、しゃべっちゃうともったいないですからね! だから百合華さんも、私と坊ちゃんのラブラブについては書かないんでしょう? ふふふふふ。」
リオ「あー! スイさんったら、あんなこと言ってる! 僕とのラブラブは無かったことにする気っ!? 昨日だって三回もしたのにーっっ!!」
ジョウイ「って、リオ……三回って、何が? ねぇ、何が三回なのさ!? まさか君、僕がいない間にあの人と…………っっ!! いいかい、リオ! 君と僕は結婚してるんだよっ!? 君は僕の奥さんなんだよっ、それ、ちゃんと分かってるのかい!?」
リオ「何言ってるんだよっ! ジョウイはジルさんと結婚しただろ! あの時点で僕達の結婚は終わってるの! だから僕は今独身だよ、ど・く・し・んっ! で、今の僕の恋人はスイさんなんだよっ!」
スイ「え? そうなの? 僕はリオの恋人だったのか? ふーん、それは知らなかった。じゃ、グレミオは僕の愛人かな?」
グレミオ「えっ!? せめて旦那様に格上げしてくださいよぉ。」
ジョウイ「って、こらっ! リオ! 僕の話はまだおわってないよ〜!?」
スイ「え? 僕とリオが何をしてたか? 何で君にそんな恥ずかしいこと言わなきゃいけないの?」
ジョウイ「は、恥ずかしいこと!? や、やっぱりそういうことしてるんですかっ!? あなたは、リオに……リオにっっ!!」
スイ「いや、どっちかっていうと、僕がリオにされてるというのか……ま、どっちにしても、僕は君のライバルにはなり得ないよ?」
ジョウイ「ど、どういうことですかっ! それはっ!」
スイ「だって、僕の本命はグレミオだもん♪ ねっ、グレミオ?」
グレミオ「…………坊ちゃん。ダメですよ、今そんなこと言っちゃぁ。」
スイ「? どうして?」
グレミオ「……………………私が我慢できないからです。」
スイ「……! ──しなくていいのに……。」
ジョウイ「って、ちょっとちょっと!? なんかナナミと百合華さんが喜びそうな展開になってるんですけど!?」
リオ「僕は喜ばないもんっ! スイさんっ!! 僕もかまってくださいよーっ!」
スイ「グレミオ……やっと二人きりになれたね──。」
グレミオ「坊ちゃん……愛しています──。」
スイ「だめだよ、グレミオ。ちゃんと名前呼んでよ。」
グレミオ「え、えっと……す、スス、スイ様──。」
スイ「だーめっ。様は抜かないと。じゃないと、キスしてあげないよ?」
グレミオ「──いいですよ、私からしますから。……ちゅ。──ね? スイ?」
スイ「あ……。ん。だいすき、グレミオ。」
グレミオ「私も愛しています。この世で一番。あなただけを。」
スイ「おねがいグレミオ……僕を縛り付けて。お前だけのものにして。そして──あっ。」
グレミオ「スイ……どうか、力を抜いて?」
スイ「ん……っっ。そ、そんなところ──あっっ、やんっ。」
リオ「うわーんっっ!! スイさぁぁーんっ!! ジョウイがぁぁっ! ────!!? あっ!! す、スイさんっ!」
スイ「……ちっ、邪魔が──っっ。」
グレミオ「どどど、どうしたんですかっ!? リオ君っっ。」
リオ「そっちこそ、僕のいない間に何してたんですかぁっ!!? スイさん酷いやっ!」
スイ「いや、だってリオは、ジョウイ君に連れられて行っちゃったし、そっちもそっちで、お楽しみ中だろうなぁ、と。」
リオ「僕とジョウイは終わったんです! だって、ジョウイは結婚しちゃったんだもん!」
スイ「でも僕とグレミオは終わってないんだよね〜。今でもラブラブ♪」
リオ「えー? 僕とスイさんだってそうですよぉー。ラブラブですもん!」
グレミオ「でも、私と坊ちゃんはそれ以上にラブラブなんです!」
スイ「グレミオ……うれしい。」
グレミオ「あっ、坊ちゃん! そ、そんなとこ触られると……!!」
スイ「いいよ、我慢しなくて──だって僕、グレミオが欲しいもん。」
リオ「うーわーっ!! スイさんっ!! 僕にそんなこと言ってくれたことないのにぃぃぃーっ!!」
スイ「いや、だから一応本命はグレ×坊なんだってばっ! 百合華さんはっ! だから僕はグレミオには誘い受けだし、ご奉仕もしちゃうの。オッケー?」
リオ「オッケー? じゃないですぅっ! ご奉仕ってなんですかっ! ご奉仕ってー!」
スイ「ふふふ。内緒♪ それは裏のページでね♪ ただし18禁。」
リオ「う……僕まだ15歳……。で、でもスイさんと僕のエッチも18禁だし!」
スイ「いや、あれは15禁くらいだろ?」
グレミオ「何なら、22禁くらいしてあげましょうか?」
スイ「にじゅうにきんって……な、何その中途半端なのは。」
グレミオ「百合華さんが22歳だからです♪」
リオ「うわーんっ! 僕も18禁なエッチをスイさんとしたいよー!!」
ジョウイ「だから、リオには僕がしてあげるってばっ!」
スイ「そうそう、今夜はジョウイ君と経験値つんでおいで♪」
リオ「経験値! よし! ジョウイ! 今夜は寝かせないよっ!!」
ジョウイ「……そ、それはそれで何か物悲しいけど。」
スイ「グレミオ──やっと邪魔者はいなくなったね。」
グレミオ「はい、そうですね。それじゃぁ……。」
スイ「あ……っ、あんっ。やっ……そ、そんなの……っ、あんっ──っ!!」
グレミオ「まだダメですよ? まだまだこれからなんですから。」
スイ「はっ……、んっ。──グレミオォー……っっ。」
リオ「あーっっ!!? な、なんかしてるよぉ!? 隣りっ!!」
ジョウイ「…………リオ、裸で壁に耳をつけるのはやめたほうが良いと思うよ。」
リオ「だってやっぱり気になるんだもん。うーわー、盛りあがってるー、いいなぁ、グレミオさん。」
ジョウイ「──こっちもこっちで盛りあがるんじゃなかったっけ?」
リオ「え? そんなこと言ったっけ?」
ジョウイ「………………………………。リオ、じゃ、なんのために服を脱いだと思ってるんだい?」
リオ「え? 健康療法?」
ジョウイ「──ナナミ、助けて……。」
ナナミ「はーいっ! 呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーんっ!! 君の正義のお助け役、ナナミちゃんでぇっす!」
ジョウイ「うわっ! な、な、どこから出て……っっ。そこ、ベッドの下……っ?」
ナナミ「気にしちゃだめーんっ。お姉ちゃんはいつも君たちを見守ってるのよ。」
リオ「あっれー? ナナミ、出歯亀?」
ナナミ「ま、そんなところかな? で、そういうリオは何そんな格好でそんなことしてるの?」
リオ「向こうにねー、スイさんとグレミオさんがいるんだ。」
ジョウイ「ア……ベッドの下に隠し通路が……──。」
ナナミ「スイさんとグレミオさんかぁ、あの2人はねー、ラブラブよねー。よっし! 可愛いリオのために、お姉ちゃんが一肌ぬいであげよう!」
リオ「え? なになに!? 何かしてくれるの!?」
ナナミ「確かこのへんに……あ、あったあった! リオ! これよっ!!」
ジョウイ「こ、コップ……??」
リオ「……あっ! そうかっ! それで向こうの声を聞くんだねっ!」
ナナミ「そう! これで声もよく聞こえるわよっ! さぁ、レッツゴー!」
ジョウイ「…………も、寝ようかなぁ、僕……。あ、皆さん、カップリングトークはここからどうぞ。それじゃ、おやすみなさい。」
スイ「あ……っっ、グレミオ、そこは──んんっ。」
グレミオ「ちゃんと言ってくださらないとわかりませんよ? ……くすくす。」
スイ「あんっ、ばか……笑うなよっ。息、あたって…………はっ……んっ。」
グレミオ「……凄く過敏になってますね。まだ触れてもいないのに……。」
スイ「だって…………。」
グレミオ「私はこんなふうに育てた覚えはないんですけど?」
スイ「いじわる……。お前が教えたくせに──……。」
グレミオ「そんな潤んだ目で言われても、ぜんぜん答えませんよ? それどころか……ほら。」
スイ「あ……っ。──グレミオ…………。」
リオ「…………お、おねえちゃん。何か、ドキドキするよ。」
ナナミ「すっごい想像しちゃいそうv 今どうなってんのかな? まだ入ってないよね?」
ジョウイ「ナナミ〜! 嫁入り前の娘がなんてこと言うんだいっ!」
リオ「そういうジョウイは婿入り後のくせに、何純情ぶってんだよ。」
ジョウイ「う……っ。リオ、もしかしなくても、さっきから機嫌悪い?」
リオ「べーつーにぃぃ? ちぇっ、スイさんったら、いっつも僕のこと子供扱いするんだから。」
ナナミ「仕方ないでしょ、実際まだお子様なんだから。グレミオさんのに比べたら……まだまだねぇ。」
ジョウイ「あっ! リオ、君まだ裸のままなの!? ナナミだって一応女の子なんだからっ! 僕以外の人に見せちゃだめだよっ。」
リオ「ナナミの最後の一言に関するコメントはないんだね、ジョウイ…………。」
ナナミ「♪〜。 んっもう、ジョウイったら、気にしなくてもいいわよ。リオのなんて、見なれてるし♪」
リオ「えっ!?」
ジョウイ「ええっ!! き、君たち一体何をして…………っっ!!」
ナナミ「若気の至りよね、うんうん。」
リオ「……ナナミ、覗いてたんだろ、実は。」
ナナミ「あら? だって、コトが終わった後に裸で寝てるほうがいけないのよ? 見たくなくても見えちゃうし。」
ジョウイ「だから、何の話なの!?」
リオ「いろんなはなしー。」
スイ「ぐれみおぉ……。」
グレミオ「もう、ですか……?」
スイ「…………だめ……あっ!」
グレミオ「……………………………………。」
スイ「──っっ!! んんっっ……。」
グレミオ「スイ……。」
スイ「おねがい…………。」
リオ「……いいなぁ、グレミオさん。」
ナナミ「いいなぁ、グレミオさん。」
ジョウイ「…………────この姉弟…………。」
リオ「あれ? ジョウイ、寝たんじゃなかったの?」
ジョウイ「だったら、2人とも僕の上からどいてくれるかい? 重くて寝られないよ。」
ナナミ「え? あー、なんかイヤに暖かいクッションだと思った。ごっめーん!」
リオ「あー、どうりでイヤに一部分だけ固くて熱いと思ったよ。腰揺らすのだけはやめてね。」
ジョウイ「リオ君、一応君は純粋で通ってるんだから、それはやめようよ。っていうか、いつからこんな風に……。僕との初夜はあんなに初々しくて、すべてを僕にまかせて…………っ。」
ナナミ「私の情操教育の効果ねっ! ビクトールさんや、リキマルさんたちから、ビデオを借りて2人で見た夜が思い浮かぶわっ!」
リオ「僕ねー、美人図書館司書の一日〜昼下がりの情事〜シリーズ結構好き。」
ナナミ「あ、あれヒロイン言い味出してるよねー。私もね、カウンターの下で、縛られちゃうの好きなのよ〜。」
ジョウイ「昼下がりの、情事? 縛られ…………???」
スイ「♪♪♪〜。おっはよー、リオ! どう? 経験値つめた!?」
リオ「おはようございます! スイさぁーん!!」
スイ「むぐっ! んんんんっっ。」
リオ「んーvv ん、んんん。ん!」
グレミオ「……リオ君、朝から熱いですねぇ。でも、坊ちゃんは私のですから、この辺りでやめてくださいね〜。」
リオ「あ、グレミオさん、昨日はお楽しみだったみたいで。」
グレミオ「おかげさまで。そういうリオ君は?」
リオ「はい! たっぷりと聞かせてもらいました!」
ナナミ「あ、ばかっ! 何馬鹿正直に言ってるの! ──うふふ、何でもないんですよー。昨日は久しぶりに三人で川の字になって寝たから、経験はつんでないんですぅ。」
スイ「なんでナナミがそれを知って……?」
ジョウイ「………………昼下がりの……、団地妻……、美人教師……。」
グレミオ「あれ? ジョウイ君はどうしたんですか? なんだか怪しい単語並べてますけど。」
リオ「きっと18禁のビデオが見たい年頃なんですよ! ほら、男は一人の女じゃ満足できないっていいますし! ジョウイ、変態プレイもいけますから、きっと生娘のジルさんじゃ物足りないんですよ!」
スイ「さりげにライバルを蹴落としてるね、リオ(笑)。」
リオ「……そりゃ、ま、悔しいですからね。実際。別に僕、ジョウイのことが嫌いなわけじゃないですから。」
ナナミ「でもジルちゃん、かわいいよねー。性格もイケてるし。」
リオ「……いやぁ、僕初対面が最悪だったしー。」
スイ「ジルって、ジル=ブライトだよね? あの子って確か……いや、やっぱりやめておこう。」
リオ「え? なになに? なんですか?」
スイ「なんでもないよ。あっ、グレミオ、おはようのチューがまだだよー?」
グレミオ「はい。」
リオ「…………スイさん、僕にはこのあたりに……。」
スイ「あっはっはっはっはー、なんで朝から君のを嘗めなくちゃいけないの?」
ナナミ「流石は私の教育の……(以下略)。」
ジョウイ「あ、ごめん、それは僕が教えた…………。」
スイ「──(やるな、この2人)。百合華さぁーん? だんだん節操なくなってきたんだけど、この小話?」