初恋



女勇者:リラ




「と、言うことで、今日は野宿決定です。」
 すちゃ、と片手を挙げて宣言した少女に、彼女の決定を待っていたものたちは、がっくりと肩を落とした。
 並んで立っていた二人の姉妹が視線をよこした先には、にぎやかとは言えないまでも、明かりが見える。もう少し先に進めば、町か村があることは間違いないのだ。
 まだ時期的には昼間と言っても差し支えのない時間である。
 急がなくても、日暮れ前にはあそこにつけることは間違いないのだけど。
「先立つ物がないんでしたら、しょうがないですよねぇ。」
 疲れをにじませつつも、物分りの良い苦笑をにじませる恰幅のいい男のせりふは、今の状況をまともに射ていた。
 まさに、そうである。
 今、この旅の一行に無いのは、金、の一言に尽きるのである。
「でも、幸いにして、われわれには馬車があります。雨露は凌げるのですから、それだけでもいいとしましょう。」
 大きな馬車を引く白馬を撫でながら、痩身でありながら引き締まった体躯を持つ男が、低く告げる。
 その内容もまた、真実であったのだけど。
「馬車で寝れるのなんて、四人が精一杯でしょうが。あとの四人はどうするっていうの?」
 くい、と親指で馬車の中を示した美女の一言によって、男二人は言葉に詰まることとなった。
 彼女――露出の高い布を身につけ、無駄なくらいの色香を有する女性は、気風の良い体裁そのままに、きゅ、と唇を引く。
「言っておくけど、あたしは外で寝るなんて嫌よ? 女の体には、朝夕の冷え込みはキツイんだからねっ。」
 馬車の中には、毛布だって用意されている。もちろん、それは外にいる人間にしてもそうなのだけど、中の方が暖かく、寝心地がいいのは間違いなかった。
 何よりも、朝、目がさめて、露に濡れているということがないのである。
「年寄りにも応えますからの。」
 しれっとして口をはさむ白髪の老人の言葉に、反論するような冷たい気性の者は居ない。
「私は別に外でもいいわよ? 星を見ながら寝るのって、なんだか素敵じゃない?」
 馬車の中で寝ることを提案する二人に対して、にっこりと笑いながら外で寝るほうを選んだのは、快活に笑う少女であった。
 愛らしい顔立ちに対して、目だけがキラキラを光るさまが、妙にアンバランスで目を引いた。
「な、なりません! 仮にも、サントハイムの姫君ともあろう方を、野宿だなんてっ!」
 とっさに口をはさんだのは、神官服に身を包む青年であった。
「いいじゃない、いまさらでしょ? だって、旅のはじめのころは、野宿なんてしょっちゅうだったじゃない。」
「ですが、屋根の下で寝れる場所がありますのに、わざわざ外で寝ることもないでしょうっ!?
 とにかく、私は、姫様が外で寝るのには反対ですからねっ!」
 剣幕で言い募るクリフトに、アリーナは不服そうな顔になる。
 けれど、
「そうですね。今日は私たちが夜の見張りを兼ねて表で寝ますから。」
 熟年の戦士にまでそう言われてしまったら、それ以上下手な反論も出来なかった。
 軽くむくれるものの、特にそれ以上何も言わず、アリーナは軽く肩をすくめる。
 そんな彼女たちを一通り眺めていた、最初の宣言をした少女が、そこを待ち図っていたかのように、
「それじゃ、馬車の中に残るのは、マーニャと、ミネアと、ブライさんと、アリーナに決定ね?
 で、表班は、クリフトと、ライアンさんと、トルネコさんと、私ってことで。」
 にっこりと、笑った。
「……………………え?」
「ちょ、ちょっと待ってください、リラさんも一緒に外で寝るんですかっ!?」
 あまりにもあっさりと言われたことだったので、ついつい聞き流してしまいそうだったけど、簡単に聞き流せることではないのだ。
 その力強さなどからも、男も女の関係ない立派な「勇者」さまではあるけれど、彼女は正真正銘女性なのだ。閉鎖された村出身なので、普通の常識などが通用しないところもあるけれど、確かに男と女の観念はある――はずである。
「そうだけど?」
 当たり前のように小首をかしげる少女に、ライアンがゆっくりとかぶりを振る。
「どうぞリラ殿も馬車の中でお休みください。
 女性が優先されるのは、当然のことでしょう?」
「でも、もう四人決定されてるし。
 それに、私、野宿は好きだよ? 良く村でも外で寝てたし。」
 にっこりと笑う顔は、愛らしく健気に見えたが、彼女が正真正銘の天然であることを知っている一堂は、わざとらしいため息をこぼす。
「ダメだって、リラ。村の中みたいに、安全なわけじゃないんだからね。
 こういうときくらいは、女であることを最大限に利用したほうが良いに決まってるでしょ。」
 肩をそびやかして、姉貴風な口を利くマーニャに、彼女の妹であるミネアもこっくりとうなずいて同意を示す。
「女であることを最大限に利用するのが正しいかどうかはわかりませんが、さすがにリラだけを表に出すのは、賛成できませんから――。
 馬車の中なら、少しつめれば、五人くらいは寝れると思いますから……ね、リラ?」
 控えめな微笑を浮かべる美女を見上げて、リラは軽く首をかしげる。
「そういうものなの?」
 どうやらわかっていないらしい彼女に、そういうものなのです、とミネアが重々しくうなずく。
「リラが、どーしても表で寝たいって言うのなら、私も一緒に寝てあげる。
 ね? それなら、表に女も二人で、ちょうど良いと思わない?」
 そこへ口を挟んだのが、うれしそうなお姫様であった。
 彼女は目をキラキラ輝かせて、いい案だと言わんばかりに一同を見やる。
「寒くなったら、二人で固まってればいいんだし。ね、リラ?」
「アリーナがそれでいいなら、いいと思うけど。」
 可愛らしく小首をかしげて覗き込まれて、リラも笑顔で彼女を見つめ返す。
 お互いにニコニコ笑いあう二人の様子は、たいそう心和むものであったのだけど。
「…………〜〜〜〜…………御者席まで帆を伸ばしたら、五人で寝れるから、五人で、中で、寝るわよっ。」
 腰に手を当てたマーニャの一言により、その場は綺麗に流されたのであった。






「別に表でもいいのにねー?」
「ねー?」
 昼間の服装から上着や鎧を脱いだだけの軽装になった二人の少女が、床に広げた布の上に座り込んで首を傾げあうのを横目に、ブライはあきれたような視線を向けた。
 御者席まで幌を広げ、たっぷりととった布を床に届くまで下ろしている。そのため、表から馬車の中の様子も見えない。また、中に居る限り表の様子もまるで伝わってこなかった。
 幌をおろしきってしまうと、ランプの明かりに照らされる馬車の中の雑然とした様子が見えるばかりである。
 旅をしている間の必需品と言う必需品――重要物などのほとんどはリラが管理して持っていたり、馬車の荷物入れに整理されているが、すぐに必要となるものなどは、馬車の中に入れられている。
 それを隅っこに寄せただけの中は、八人が乗れるほどの広さはあるが、広すぎるわけではない。体を伸ばして寝れるのは、せいぜい大人二人か三人が限度である。そこにつめて五人も寝るのだから、息苦しい感は否めなかった。
「いいのにね、じゃないってば。
 男ばっかりの中に、女一人だけほうっておくわけにも行かないじゃない?」
 さっさと自分の場所とばかりに、中央を陣取ったマーニャが、しどけなく髪を梳きながら、隅っこでペタンと座り込んでいる二人を流し見る。
 化粧を落として素になった顔は、派手さが少しかけたものの、綺麗であることには遜色ひとつなかった。
 それどころか、大人の色香がそこはかとなくにじみ出ている。
「クリフトにそんな甲斐性はないと思うけど?」
 あっさりと、残酷なことを口にしてくれるアリーナに、ブライはなんともいえない顔を見せる。
 身分さえ抜きにしたら、幼馴染と言っても過言ではない関係にあるクリフトのことを、なかなか「男」として認識できないのはしょうがないとして――まぁ、確かに、アレは優しすぎるから、甲斐性がないように見えるだろうが。
 同じ男として、やや哀れに思うブライに対し、ほかの女性たちが下した決断も同じであった。
「それはそうだろうけど、一般常識として、ダメだって言ってるのよ。」
「姉さんの口から、一般常識、っていう言葉が出るのが驚きだけど――彼らにしても、自尊心はあるでしょうから……。」
 どういう意味よ、と口を尖らせるマーニャに、そういう意味よ、としれっとして口にして、ミネアは自分とそう年の変わらない少女二人を見やった。
「アリーナ姫も、リラも、普通とは少し違う育ち方をしているから、わかりにくいかもしれないけど――男と女というのは、決定的な差があるんです。
 男の人は、女を守ろうとするものなんですよ。」
「……クリフトよりも、私の方が強いわよ?」
 いぶかしむように眉をひそめるアリーナに対して、リラの反応は少し違った。
 ほんの少し、考えるように眉をしかめて――それから、理解したかのように一度うなずく。
「うん――分かる、と思う。」
「え? 何が?」
「えーっとね……実際、戦いの場とかでは、私とアリーナって、ライアンさんと一緒に最前線で戦ってるでしょ?
 でもね、それって、いざって時にクリフトがフォローしてくれるって分かってるから、安心して背中を預けられるわけじゃない? もちろんそれは、クリフトだけに限ったわけじゃないんだけど――……。」
「でもそれは、男とか女とかに限ったことじゃないでしょ?」
「そうなのよね。戦闘中はそうなんだけど――ね、ほら、普段の時でも、そういう感覚の時ってない? なんていうか、えーっと……いつも見守ってくれてるって言うの? この人が居ると、安心だって言う。」
「……………………………………。」
 分かるような分からないような、という顔をしているアリーナに、リラもリラで、なんと説明していいのか悩んでいるらしい。
 マーニャとミネアは、そんな二人を楽しそうに眺めながら、クスクスと小さく笑いをこぼす。
「なんていうか、かーわいいわよねぇ、二人とも。」
 楽しそうに、それはそれは楽しそうに笑うマーニャに、笑い事じゃないじゃない、と軽く言いながらも、ミネアもほほえましい気持ちが消えないようであった。
 けれど、クスクスと口にした笑いを、不意にミネアはかき消した。
 少しだけ、曇らせた微笑を浮かべると、小さく、つぶやく。
「でも……本当の所は、女だからって、贔屓されちゃいけないんだけどね……男も女も、仲間内では関係ないはず、なんだもの。」
 マーニャは、そんな妹に、あきれたように肩をすくめて見せる。
「いいじゃないの、別に。男は男。女は女。結局それって、どうあがいても変わらないことなんだもの。
 だったら、最大限に利用させてもらわないとね。」
 あっさりと言い切るマーニャに、姉さんらしいと、ミネアは苦い笑みを浮かべる。
 けれど、その先をどう形容していいのか分からず、ただ黙って小さくかぶりを振る。
 男の方が、女よりも強い。力強い。それは確か。
 事実。男と女という、単純でありながら複雑な世界を見てきた自分たち姉妹には、女というだけで面倒なことに出会ったことも数え切れないくらいあった。
「そう、ね……。」
 答えつつも、ミネアが気にしすぎているのは良くわかった。
 仲間内で、男だとか女だとか、そういうことを気にしすぎて、さらに男連中を信用していないかのようなやり方をしてしまっている自分に嫌悪を感じているのだろう。
 何事も硬く考えるのが、妹の悪い場面だわ、とマーニャは思う。
 同時に、そこがいいところなのだけど、とチラリと考えるのだけど。
 ――と、そのときであった。
「ね、それじゃぁ、結論から言うと、リラは、クリフトのことが好きってこと?」
 アリーナが、爆弾発言を口にしたのは。
「あ、りーな?」
 驚いたように目を見張るミネアとマーニャ、そしてブライにはまるで気づかず、アリーナは難しい顔をして同い年の少女を見つめている。
「だって、そうでしょ? 側に居ると安心できるっていうんだし。」
「え? そ、そうなのっ!? 私、クリフトのことが好きなの? それはビックリ。」
「びっくりはこっちよ、こっちっ!! っていうか、何納得してるの、リラっ!」
 真面目に告げるアリーナに、驚いたようにリラが目を見開く。
 そこへすかさず突っ込むマーニャに、肩をがっくりと落とすミネア。
 お子様コンビだとは思っていたが、よもやここまでお子様同士だとは思っても居なかったようである。
「姫様、リラどの、それはちょぉーっと、無理がある話じゃないですかな?」
 若い女性陣の話には加わろうとしなかったブライすらも、思わず突っ込みたくなるようなボケボケ加減であった。
「え? どこが?」
 アリーナの平然とした声も、
「私がクリフトのことを好きだっていうのには、無理があるの?」
 少し悲しそうな顔になるリラの顔も。
「………………………………あ、あのね……………………。」
 マーニャのあきれた顔に集中した。
 二人の視線を集めながら、マーニャはこめかみをほぐした。
 そうして、言葉を選ぶように、少し沈黙した後、疲れたようにため息をこぼした。
「リラがクリフトを好きっていうのは、あると思うけど――でも、それって、恋愛じゃないと思うわよ?
 友達とか、仲間意識から来てるんだと思うけど。」
「どうして分かるの、そんなこと?」
「どうしてって――そりゃ、いつものあんた見てれば分かるわよ。」
 確かに、恋愛の百戦錬磨のマーニャ様からしてみたら、これがおままごとの恋ですらないことも分かるであろう。
「じゃ……恋愛の好きって、どういうの?」
 困ったように、視線を交し合うアリーナとリラの二人に、マーニャはさらに困ったような瞳を見せて――。
「女を磨くものよ。そう、あんたたちもこれから女を磨いて、そうやって……………………。」
 言いかけたマーニャは、不意に何か言い考えにとらわれた様な顔になった。
 ミネアは、そんな姉の顔に嫌な予感に駆られ――眉をひそめる。
「姉さん?」
 かけた声は、にやり、と笑ったマーニャの唇の形によって、語尾が跳ね上がった。
 何を言おうとしているのかと、ミネアがとっさに声をかけるよりも先に、
「リラ、私が間違っていたわ。それは、確かに、恋よっ!」
 高らかに宣言した。
「ね、ねえさんっ!!」
 慌てて叫ぶミネアの目には、マーニャの楽しそうな口元しか映らなかった。
「恋……。」
 呟いて顔を見合わせるアリーナとリラに、マーニャはもっともらしく頷いて見せた。
「そう、リラ。あんたはクリフトに恋をしているの。
 一緒にいると、楽しいでしょう?」
「う、うん……。」
「隣に居ると、安心するでしょう?」
「うん。」
「それが、淡い恋って言うのよ。リラの初恋ね。」
「…………はつ、こい……。」
「ねえさんっ! そういう卑怯なことを教えないのよっ!!」
 マーニャの腕を掴んで、ミネアは叫ぶが、そんな彼女の耳元に、ささやく。
「でも、リラとアリーナには、ちょうどいい教育だと思わない?
 相手はクリフトなんだし――リラ相手だったら、絶対何にもないと思うしね。」
 くすくすと笑うマーニャの顔は、どう見ても面白がっているようにしか思えなくて、ミネアはそういうのは良くないと、口を引き締める。
「そういうことじゃなくって、人の心で遊ぶようなことはしないでって言っているのよっ。」
「――お堅いこと言ってると、この二人はいつまでたっても、このままでしょ? 多少の荒療治は必要だわ。」
 当たり前のように、もっともらしく告げるマーニャに、ミネアは目を据わらせて呟き返す。
「姉さん――恋愛感情というのは、誰かになんとかしてもらうものじゃないわよ? リラだって、アリーナ姫だって、時が来れば、恋のひとつも覚えるわよ。」
 軽く肩をすくめるだけのマーニャに、ミネアは大仰にため息を零すと、二人の少女の方を向いた。
 とにかく、リラに吹き込んだマーニャの言葉を訂正しなければいけない――そう思ったわけなのだが。
「ね、ね、リラ? 初恋ってどんな気分?」
「え? どんな気分て――えーと、村のおじさんにご飯おごってもらったときの気分かなぁ?」
「……えっ!? ご飯おごってもらったときと一緒なのっ!? それって、強い相手と出会ったときと、どっちのほうがドキドキするっ!?」
「ドキドキっていうか、わーいっ、っていう感じだし。」
「わーい……うーん、例えて言うと、デザートが一品多かったときのような?」
「そうそう、そんなような。」
 アリーナとリラの、女の子らしい会話に発展しそうな会話は、不発に終わっていた。
「……………………あ、あの……お二人とも?」
 おずおずとミネアが話し掛けるが、初の初恋話に燃える二人の少女の耳には入っていなかった。
「ねね、それじゃぁ、いつからクリフトが気になったの?」
「気になるって言ったら、そりゃ、初対面じゃないかなぁ?」
「それって、俗に言う一目ぼれっ? やっぱり、一目見たときからドキドキとかしたの?」
「したしたっ! だって、顔色蒼白だし、今にも死にそうだし、うわごと言ってるし、このまま死んじゃうかと思ったもんっ!」
 それは絶対に、違う「ドキドキ」だと思う、とは、馬車の中に居合わせたほかの人間の一貫した意見である。
「そっかー。クリフトも罪つくりだね。」
「そうそう。一人で残していくことになったとき、ホフマンに頼んでおいたとは言え、もう気が気じゃなかったなぁー……そっか、私、あのときからクリフトのことが好きだったのかー。」
 違うだろう。
 突っ込みたいのだが、あまりにもばかばかしい展開に、口を挟む気力すらなかった。
「ね、リラ? どういうときに、一緒にいたいって思う?」
「教会に居るときかな? 村では教会とか無かったから、教会でどういうことしたら良いのか、とか思うと、ドキドキするの。
 でも、クリフトが居ると、安心するんだよね。」
 それも、違う。何か、違うっ!
「り、リラ……。」
 さしものマーニャも、たくらんだ張本人である立場を放り出し、ついつい口を突っ込みたくなった。
 このままでは、呆れすぎて泣けてくるか、爆笑死しそうであった。
「ふぅん――私にはわからないな、それは。
 確かにクリフトって、頼りないように見えて、結構しっかりしてるし、情けないところもあるけど、自分を持ってるし……リラがクリフトを好きなんだったら、何も言わないけど……。」
 言いながらも、アリーナ自身すっきりしないらしい。
 眉を寄せて何か煮え切らないような表情になる。
 そんなアリーナに、リラが笑いかける。
「でも、そういうところが、いいところだと思うな、私。
 だって、クリフトはクリフトじゃない?」
 にこ、と笑うリラは、リーダーとして優秀な見方が出来る少女であった。
 が。
「最後の台詞だけ聞いてると、恋してる乙女と言っても過言じゃないのに……。」
「だから、姉さん……。」
 力なく肩を落とすミネアは、もう何を言っても聞きそうにないリラとアリーナの明るい顔を交互に見て――重い、重いため息を零した。
 これは、なんというか。
「明日から……絶対、疲れると、思うの、私…………。」
 ああ、早く姉さんから開放されたいと思うのは……今日も満たされないようです。













やってしまいました(笑)。
DQ4ではクリアリ派だとか言っておきながら、なーぜーか、女勇者絡みです(笑)。
いや、結構女勇者とクリフトの組み合わせが好きなのですが、世間様にはないですねー……あっはっはっは。
子供みたいな恋愛感情で、兄妹に近い感じが理想です。
いいえ、あきらめずに広めてみせるわっ!
──でも、一応本命はクリアリなんですにょ……いや、ほんと…………