本日、スーパースターズは対日ハム戦。
土井垣は、監督してチームを盛り上げるために──また同時に、古株の日ハムに恥をさらさないために、やらなくてはならないことがあった。
「里中、ちょっと話がある。」
厳しい表情をすることが多い土井垣であったが、今日の渋面は、なんとも表現しがたいものであった。
腕を組み、クイ、と顎でしゃくるようにする土井垣に、山田と肩を並べて歩いていた里中は、軽く首を傾げた。
「はい、なんですか?」
そのまま土井垣のところまで歩いていく里中を、山田が心配そうに見守る。
それを土井垣はチラリと見やると、
「お前らは先にグラウンドで体をほぐしていろ。先発メンバーだろう。」
どこか剣呑な色を秘めた一言だった。
そんな彼の台詞に、軽く肩を竦めた殿馬が先にクルリと歩き出す。
その後を追うようにして岩鬼や微笑が歩き出し、山田は一瞬里中と視線を合わせた後、同じように彼らの後を追って歩き出した。
なんだかんだ言いながら仲良く固まることのある明訓高校の後輩達に、土井垣は微笑ましい気持ちを覚えないわけでもなかったが──同時に、個性豊かな5人がいつも揃っているのは、ある意味不安を覚えることでもある──、今はそんなことは言っていられない。
山田たちがベンチへと向かっていくのを見送り、里中は少し不安を宿した表情で土井垣を見上げる。
見上げた土井垣の顔は、渋面が払拭されてはおらず、何か悪い知らせでもあったのではないかと、そう予測するのもたやすかった。
「監督、何かあったんですか?」
黒い真摯な眼差しを受けて、土井垣は苦虫を噛み潰したような表情になり──小さく、吐息を零すと、コッチだ、とブルペンへ向かって歩き出す。
「里中、お前に言わなくちゃならんことがある。」
「はい。」
生真面目な、少し固い返事が返って来るのを聞きながら、土井垣は憂鬱な気持ちを振り切るように、足を速めた。
話を切り出したきり、何も言わずに黙々と歩いていく土井垣の背中を、不思議そうに見つめるが、里中はそれ以上何も言わずに、彼の後を付いていった。
まもなく、ブルペンの入り口で立ち止まると、土井垣は親指でクイ、と中を指し示し、
「お前、先発じゃないときは、ココから出るな。」
キッパリ──言い渡した。
迷いの欠片もない台詞であった。同時に、どこか切迫したような響きも感じる。
突然告げられた内容に、里中はいぶかしげに土井垣を見上げる。
「──……? どういう意味ですか?」
「お前、先発でもないのに、ずっとベンチに出ずっぱりだっただろうが。」
「はい。」
答える声は、いっそ清清しいほどにすっきりとしていて、通路に響きよく伝わった。
「別に、ブルペンに居なくちゃいけないって言うことはないでしょう?」
何を今更、と、里中は呆れたような声で答えの期待していない問いかけをする。
事実、土井垣はベンチに居て仲間達の戦いぶりを見ていても、何も口を挟みはしなかった。それどころか、一緒にああでもない、こうでもないと話し合っていたではないか──それこそ、高校時代を思わせるように。
「確かに、お前がブルペンにいようと、ベンチにいようと、それは構わない──はずだった。」
土井垣は、ますます苦虫を噛み潰したような顔で、里中の整った顔を見下ろした。
「ですよね?」
土井垣の台詞に、ニッコリ笑って、里中はクルリときびすを返すと、
「それじゃ、おれ、今日も……。」
言いながら、再びベンチに向かって歩き出そうとした里中の後ろ襟首を、すかさず土井垣は掴みあげた。
「先発じゃないピッチャーは、ブルペンに居るという決まりごとはないが──お前に限っては、そうしろ、と言っているんだ。」
「ええ!? 土井垣さん、それって横暴ですよっ!?」
ほら、と、ブルペンの扉をノックする土井垣に、里中はイヤそうな顔で叫ぶ。
「そもそも、里中、お前、ロッテの時だって、オールスターの時だって、ベンチに居たことはなかっただろうっ!?」
「それは、いつリリーフを言われても大丈夫なように、ブルペンで肩を作る準備をしていたからですよ。」
何を言うのかと思ったら──そんな態度で、呆れたように答える里中に、土井垣は何から説明すればいいのかと、頭痛を覚えたようにこめかみに指先を当てた。
スーパースターズに移籍してから、里中は開幕戦であるアイアンドックスとの初戦を先発で投げて以降、一度も試合では投げていない。
その間、彼はずっとベンチに詰めていた。
今日投げる予定のない投手がベンチにいても、別に構いはしなかったので、土井垣もそれを注意することはなかった。──というよりも、注意するという考えすらなかった。
里中も、ブルペンで他の投手陣と肩を並べてテレビを見ているよりも、久し振りに間近で友の活躍を見たいと思ったのだろうことは、自分にも良くわかったからだ。
日本ハムで捕手であった土井垣は、自分が出る限り、ほとんどの試合をベンチで観戦することが出来たが、里中は投手であるからそうはいかない。マウンドに上がらない限り、ベンチで山田や岩鬼、殿馬の守備や打撃を間近で見ることは出来ないのだ。
スーパースターズでこうして一緒になり、初キャンプをして──明訓時代の仲間達は、他の球団で闘っているときよりも、とても生き生きしていた里中を思えば、彼が今、少しでも近くで仲間の戦いぶりを見たい……と強く思う気持ちは、充分に理解できた。
里中が良く、「俺を一番分かってくれるのは山田だ」と言っているが、それは他の元明訓ナインにも言えたことなのかもしれない。
だからこそ、里中がベンチの中に居て、応援を飛ばすのにも何も言わなかったのだ。
────しかし、今回から、事情が変わった。
渋面をますます渋くゆがませて、土井垣は里中を見下ろす。
「ブルペンで肩を作るのだけが投手の仕事じゃないだろう?
お前、仮にもエースピッチャーなんだから、ストッパーの仕上がり具合とか見てやれ。」
考えてみたら、このスーパースターズは、プロ野球の経験者の投手が少なすぎる。
キャンプでたっぷりとしごいたつもりではあるが、それでも若手監督の身である土井垣には、いくら「山田世代」の、対山田投手達とは言えど、プロ野球を肌で感じた投手とはワケが違うことを理解していた。
──せめて、守がコッチに居てくれたら、楽なんだがな。
思わず本音が零れそうになる自分を叱咤して、土井垣は不満そうに自分を見上げる里中を軽く睨みつける。
「とにかく、お前はブルペン待機組だ。──いいな? 監督命令だ。」
ビシリ、と、頭から突き落とすように重みをつけて宣言すると、里中は鼻の頭に皺を寄せた後──はぁ、とため息を零して、
「はい。」
そう答えた。
その表情が、まるで納得していないのを感じつつ、土井垣はブルペンの扉を開いて、
「とにかく、今日からだからな。」
とりあえず、今日からは苦情が来ないはずだ。
土井垣は、野球以外のことで頭を悩ませる自分に嫌気を覚えつつ──、
「…………そういえば、明訓の監督時代も、こんなものだったか………………。」
青春に満ち溢れていた中の、蓋をしていた一面を思い出してしまうのであった。
土井垣に放り込まれたブルペンで、1人しぶしぶストレッチをしていると、スーパースターズの他の投手陣が入ってきた。
軽く挨拶を交わした里中に、彼らはなぜかギョッとしたように目を見開く。
「里中っ!? なんでお前、ココに居るんだよっ!?」
「いちゃ悪いか。」
不機嫌そうに返して、里中はストレッチを再開する。
そんな里中の小柄な体を見下ろして、国定、木下、緒方は無言で視線を合わせた。
──別に里中が居て悪いわけではないのだが……里中がブルペンに居ること自体、珍しい。
何せ彼らは、今季に入って以来、試合中にブルペンに居る里中というのを、一度も目撃したことがないのだ。
「いや、悪くはない。──けど、山田と喧嘩でもしたのか、珍しいな。」
着ていたスーパースターズのマークの入ったブルゾンを脱いで指定の場所にかけながら、国定がまさかな、と小さく笑った。
里中はストレッチを一時中断して上半身を起こすと、そんな彼を仰ぎ見て、
「なんで俺がブルペンに居ると、山田と喧嘩したことになるんだよ。」
ムッ、としたように唇を歪める。
「え、いや──だって、なぁ?」
まっすぐに見られて、思わず泳いだ視線を国定が隣に居た緒方に向けると、なぜか緒方も動揺した視線で、天井辺りをフラフラと見やった。
「え、あ、うん、──そ、そうだね……。」
あからさまに怪しいそんな態度に、なんだなんだ、と里中は軽く気色ばむ。
対日ハム戦は、二日目が里中の登板となる。
そのため、今日の一日目は、相手の攻撃を良く見て、山田の意見をリアルタイムで聞いておこうと思っていたのに。
土井垣さんも、日ハム戦の二戦目が終わったあとに言ってくれれば良かったのに。
そんな不満の表情をありありと浮かべる里中を見て、あわてて木下が両手を振って里中に答える。
「いや、だって、ほら、里中……いっつもベンチに居るからさ。
だから、相手のバッティングとか、間近で見たいのかな、とか思って。」
あえて木下は、遠回りに表現してみた。
本音としてみたら、「いつも山田の隣に居るだろ」と言いたいところであったが、アイアンドックスの試合以降、色々思うところが発生してしまったため、最近は言葉を少し選ぶようにすることにしたのだ。
言った後、当たり前のように返って来る答えを、聞くのは避けたかった。──開幕戦以来、何度も砂を吐くかと思った事実を思えば、いい加減学習する。
「そうなんだけどさ──エースピッチャーとして、やることはやらないとな。」
身軽に起き上がり、軽く体を左右に捻らせた後、土井垣に言われたことを思い出しながら……グルリ、と投手陣を見渡した。
確かに、少しばかり自分は自覚が足りなかったかもしれない。
ここは、古巣、ロッテではない。
自分以外にプロ野球で長年投手を勤め上げた経験があるものが居ないのだ。
だから、プロ野球に初めて参戦する彼ら達を率いていかなくてはいけない立場なのだ。
「ということで、今日から覚悟しとけよ、お前ら……。」
ニヤリ、と──不敵な笑みを貼り付けて笑う里中に、ゾクリ、と背筋を伝うものを覚えた面々は、それでも。
里中がベンチに居るよりは、まだ、マシ、かな?
そう……思わずには居られなかった。
「あれ、なんだ、今日は里中が居ないのか。」
ベンチに入ってしばらくして──ようやく山岡は、ベンチの中に何が物足りないのか気づいた。
その、どこか驚いたような響きを宿した問いかけに、土井垣はムッツリと押し黙ったまま答えない。腕を組み、ただ向こう側のベンチを見ている──ように見えたが、その目がかすかに動揺しているのに気づいたのは、ほんの一握りであった。
どうやら、土井垣が里中に「監督命令」したらしい、と山岡は悟った。
「今日はブルペンか……寂しいだろ、山田。」
ニヤリと笑いながら、ドンと山田の背中を叩く。
そんな山岡の言葉に、山田はそんなことないですよ、笑った。
「それに、里中はブルペンに居たほうがいいと思いますし。」
「……まぁ、確かにその方が、ブルペンの士気は上がるかもな。」
山田が山岡に笑いかけているのを見ながら、エースピッチャー自らストッパーの調整をするって言うのも、アリか、と、そう零した微笑に、
「うん、それもあるけど、いくら夏とは言っても、北海道は寒いからな。
あんまり表に出すぎると、肩を冷やすかもしれないだろ。」
山田が、あっさりと──思わず、そっか、と聞き流してしまうくらい自然体で、吐いてくれた。
──が、聞き流すことができたのは、誰も居なかった。
彼らに慣れていると豪語している元明訓ナインまでもが、揃って脱力した一瞬であった。
本日第一号である。
「……山田ぁ……。」
力なく名前を呼ぶものの、山田は自分が口にした台詞が「過保護」の一言に尽きるなんて、思っても居ないだろう。
試合前から思いっきり力の抜けた先発メンバーを見て、土井垣は益々顔を渋くさせた。
──この間から、試合中にたびたびこういう、「メンバー一同脱力シーン」が繰り広げられてしまったから、里中をブルペンに突っ込んだというのに。
しかし、そんな風に無意識の山田の過保護発言に、まったく脱力を覚えないメンツが居ることはいる。
ガッツンガッツンと、豪快な音を立ててバットを振り回している岩鬼と、ベンチの屋根にブラリとぶら下がった殿馬、そして、自分のバットケースからバットを取り出して握り具合を確認している微笑である。
伊達に普段から山田と里中に当てられていないということだろう。
山岡は、ブランクがあるせいか、ベンチに額を突っ伏していた。
「この間から、里中は相変わらずスゴイとは思ってたが……まさか、山田が吐くとは思わなかった…………。」
ピクピク、と肩の辺りを揺らしている山岡を見下ろして、土井垣は内心吐き捨てるように、だから里中を隔離したんだろうが、と呟く。
ベンチに里中が居ると、女性の集客率がいい。
それは、この間のアイアンドッグスとダイエー戦で十二分に分かっていることだ。
しかし、そうは言っては居られない事情がある。
集客率は大事だが、それ以上に、メンバーの平常心の方が、ずっと大切なのである。
本日の投手でもないくせに、山田の横で色々しているまではまだいい。
投げてもいないくせに、なぜか首からタオルを下げているのも、試合を見て手に汗を握ったからだと、そう信じていてもいい……いや、行動に移すまでは、そう思っていても良かった。
しかし、打席から戻ってきた山田を出迎えた里中が、あまりにも自然に首からかけた自分のタオルで山田の汗を拭いてやっている光景を見た瞬間のダメージは、見慣れている者にも、少しばかり痛かった。
テレビがコッチを写してなくてよかったと、心から誰もが思った。
通りで山田がタオルを出してないと思ったぜ、とは──ダメージをまともに食らった微笑が、げんなりした顔で吐いた台詞である。
さすがに土井垣も、それはやりすぎだろうと、そのときは苦笑しただけで終わったのだけど。
────その光景に全く慣れていなかった非明訓メンツには、ダメージが大きすぎた。
メンタル面がそのまま投げる球に影響してくる投手達は、必死に歯を噛み締めて頑張ったものの、やっぱりその衝撃がアリアリと出てしまっていた。
さらに試合後、土井垣は元明訓メンツ以外のメンバーに、「なんとかしてくれ」と泣き付かれてしまっていた。
プライベートと仕事は別々にしろ、というのは簡単だ。
しかし、土井垣は知っている。
──あの2人は、あれですでに、「公私を別々にしている」状態だと言うことを。
素で、昔っから、アァ、なのだ。
となると、結論は一つしかなかった。
とにかく、投手陣がメンタル面にダメージを追わないような方法を選択するしかない。
すなわち、先発でもリリーフでもないくせに、堂々とベンチに居座り、山田の隣でイチャイチャしている里中の、ベンチ撤退命令、である。
そんな苦労を土井垣がしているとも知らず、山田も里中も……っ。
「まぁ、なんづら? 今日はバカップルは抜きづらか。」
すとん、と身軽に地面に降り立ち、殿馬がずらずらとベンチに腰掛ける。
そんな彼に、微笑がニヤリと笑って返す。
「その代わり、試合終了後にすごいぜ〜、絶対、ブルペンから飛び出して山田に抱きつく、にコーヒー一杯。」
びし、と指を立てて宣言する微笑に、殿馬はベンチに深く背を預けながら、
「賭けにならんづらぜ。」
目を閉じて軽く肩をすくめる。
「だからコーヒー一杯の賭けなんじゃないか。」
明るく笑う微笑に、づらな、と殿馬が相槌を打つ。
そんな会話を耳にした瞬間、土井垣は、頭を抱えたくなった。
──勝ちたい、古巣相手の第一戦は、勝利でスタートさせたい。
だがしかし、そうなれば十中八九、ソレが起きることは間違いない。
殿馬の言うとおり、賭けにならないくらい、確定だ。
下手をしたら、試合終了と同時にブルペンから飛び出し、山田がベンチに帰ってくる瞬間を待ち構える程度のことはするかもしれない。
いや、もしかしたら、山田がブルペンに迎えにいく方かもしれない──そうなると、自動的に勝利の抱擁はブルペンで行われるから、記者の目に触れることはないか。──もう、それでいいかもしれない。
「やぁーまだもサトも、相変わらずイチャイチャしとるバッテリーやの。」
やってられんわい、と、大げさに嘆いて、岩鬼がドッカリと殿馬の隣に腰を落とす。
そんな彼に、山田は少し首をすくめたように照れ笑いを浮かべた後、
「別に、イチャイチャ……はしてないと思うけどな。──試合中は。」
穏やかな微笑みで、真摯に、そうこぼした。
そんな一言に、ベンチ内に集合していた面々が、どこがだっ! と心で突っ込んでいるだろう事実は、彼らの表情から容易に想像できた。──が、誰も口に出してまでは突っ込まない。
土井垣は、自分が握り締めた拳に、異様なほど力が篭っているのを感じた。
そして──すとん、と肩に篭った力を抜くようにため息をこぼすと、慣れきっている会話を交わしている後輩たちに、乾いた笑いをこぼすしかないらしい山岡に、
「──勝ったら、試合終了後、作戦Aだ。」
明訓高校監督時代に、三日に一度は出していた命令を──十数年ぶりに口にした。
その、懐かしい響きに、山岡はハハハ、と苦い笑みを貼り付けた後、
「…………か、変わらないなぁ……。」
いいことなのか悪いことなのか。
そして、山田里中バッテリーの、9年の空白を埋めるのに、どれくらいたったら里中は満足するのか。
まだ見果てぬ未来を見据えるしかないまま──スーパースターズは、始まったばかりである。
+++ BACK +++
タイトルの「選手」は、ベンチに入っている選手のことです。
休息は──えーっと、ピンクオーラ直撃の休息? 土井垣さんが苦労してます。
苦労させるつもりはなかったけど、書くとこの人は胃をいためてそうだと思いました。そーいや高校時代から、結構考えて悩むことが多かったですね、土井垣監督。
チャンピオンネタなので、立ち読み派のあたくしは、単行本が出るまで詳しいことは分かりませんが、今が旬なので書いてみました。
って、もう日ハム戦終わっちゃったけどネ……。
後、札幌ドームの構造がわかんない。そしてスーパースターズがどっちのベンチなのかも分からん(立ち読みだから)。
さらに言えば、里中のローテーションもよくわかんない。
突っ込みどころ満載だけど、とりあえず「作戦A」って言うのは、記者たちの前で山田と里中がイチャイチャしないように予防線張る作戦のひとつ、だとでも思ってください(笑)。いつも遂行役は、当時のキャプテンだった山岡さんだったんですよ! きっと!